遠くの土地で、同じように仕事と向き合う人たち

遠くの土地で、同じように仕事と向き合う人たち

郷音がエチオピアのコーヒーと出会ったとき、
そこにあったのは「有名な産地」というイメージではありませんでした。

むしろ、
流通の仕組みのなかで本来の価値が正しく届きにくい現実でした。

エチオピアでは、多くの小規模農家が収穫したチェリーを農協に持ち寄り、
エリアごとに混ぜられ、
わずかな価格で取引されることも少なくありません。

良いコーヒーを育てても、
その努力が正当に評価されにくい構造があったのです。


METADという挑戦

その状況に疑問を抱き、
真正面から向き合ったのが
METADの代表 アマン・アディニュー氏でした。

家族三代にわたりコーヒー栽培に携わってきた背景を持ちながら、
彼は新たに「単一農園・徹底したトレーサビリティ」を実現する取り組みを始めました。

まだ無名だったグジ・ハンベラ地区。
土壌、標高、雨量、気候を丁寧に調べ、
最適な品種を研究所から選び、
小規模農家へ無償で苗を配布し、契約栽培を開始。

エチオピアでは前例の少なかった
“シングルオリジンの徹底管理”という挑戦でした。


10%しか残らない理由

収穫はすべて手作業。

完熟したチェリーだけを選び抜き、
少しでも未熟なものは取り除く。

商品として残るのは、
収穫量のわずか約10%。

効率よりも品質を選ぶという姿勢を、
地域全体で共有し続けてきました。

そこには
「良いものをつくる」という以上に、
自分たちの仕事に誇りを持つという意志がありました。


続けるという選択

10年以上かけて築き上げられた体制は、
世界中のロースターから信頼を集めています。

Intelligentsia Coffee、
BLUE BOTTLE COFFEE、
THE COFFEE COLLECTIVEなど、
名だたる名店が扱う存在へと成長しました。

けれど、郷音が惹かれたのは
“有名だから”ではありません。


郷音が大切にしていること

私たちが心を動かされたのは、
METADの掲げる使命です。

エチオピアの市民やコーヒー農家の
社会的利益となるプログラムを提供すること。

高品質であること。
地域に還元すること。
未来を見据えて研究を続けること。

その姿勢は、
郷音が大切にしている
「自分の仕事に誠実であること」と重なりました。


応援のかたち

郷音ができることは、
大きな支援ではありません。

ただ、
彼らのコーヒーを選び、
届け続けること。

一杯を丁寧に淹れ、
その背景を伝えること。

それが、
遠くの土地で働く人たちへの
静かな応援になると信じています。

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